イギリスのある家庭で飼われていた猫が、部屋に飾っていたチューリップを口にしてしまい、腎不全の末に安楽死によって息を引き取った。
少し前に、こんな悲しいニュースが流れました。
春を彩る花として代表的な、チューリップ。
実は猫にとって、とっても有害な植物なんです。
なんと、猫にとって危険な植物は700種類以上。
その中でも最も中毒性が高いのがユリ科の植物と言われています。
そしてチューリップは、そのユリ科の植物なんです!
ユリ科の植物というと、ユリやチューリップの他にも、
ヒヤシンス・すずらん・たまねぎ・長ネギ・ニンニクも同じように注意が必要です。
花束を贈られたときにチューリップが入っていたり、庭の花壇で楽しんでいる方も多いと思います。
猫と一緒に暮らしている方は、愛猫を危険な目に遭わせることがないよう、チューリップ(ユリ中毒)について知っておくことが必要です。
Contents
チューリップの危険な部分
チューリップは花、葉、茎だけでなく、花粉や花を生けた水を舐めるだけでも中毒症状を引き起こしてしまう可能性があります。
また球根も中毒症状を引き起こす成分が多く含まれており、細心の注意が必要です。
危ない花はトイレに飾っておけば猫も入れないから、安全!と思っていても、チューリップに関しては、花粉も危険なんて・・・。
花粉が衣類に付着してしまう可能性を考えると、もはや家の中に持ち込まない方が良さそうですね。
チューリップの中毒症状について
チューリップ(ユリ中毒)の恐ろしいところは、腎臓がダメージを受けてしまうところです。人間でいう腎不全の状態となってしまいます。
・腎臓の損傷と壊死
・嘔吐、下痢、脱水
・無尿、乏尿
なんとチューリップを口にしてから腎臓が機能しなくなるのはわずか1日ほど。腎臓が機能しなくなると尿毒症に陥り、約1週間ほどで死に至る可能性があります。
もしチューリップを食べたり舐めてしまったときの対処について
どんなに少量でも、猫がチューリップを口にした可能性があるなら、すぐさま獣医師に相談してください。残念ながらユリ科の毒の成分が解明されていないため、中毒の特効薬はありません。
動物病院では胃洗浄などチューリップの排出をおこない、食べてしまったチューリップやその成分をできるだけ早く、体の外に出す治療をおこないます。
チューリップと接触してしまった可能性を必ず獣医師に伝えてください。
猫がチューリップを口にしてしまったけれど、普段と様子は変わらないし様子を見ようとするのは絶対にやめましょう。
チューリップは家の中に持ち込まない!
チューリップの花については、家の中に持ち込まないのがベストです。花粉が衣類に付着し、室内に持ち込む可能性があるので、ガーデニングも注意が必要です。
また猫を飼っていない人でも、チューリップをプレゼントに選ぶときは相手の方が猫を飼っていないか注意してあげてくださいね。
安全に花を楽しむ方法
今回はチューリップの花の危険性についてご説明しました。
しつこく書きますが、猫にとって危険な植物は700種類以上あります。
愛猫を守るためにも、部屋には花を置いたり、飾ったりしないことが一番。
私も猫を保護したことがきっかけで、部屋の生花やスワッグにしていたドライフラワーは全て撤去しました。
花のある生活からはしばらく遠のいていましたが、昔から花が好きだった私、愛猫も安心して花のある生活を楽しめる方法をみつけました。
ぜひみなさまにもご提案したいと思います。
それは、ハーバリウムです。
ハーバリウムとは?
ハーバリウム -herbarium-とは「植物標本」の意味。
元は押し花などの研究資料でした。
最近ではプリザーブドフラワーやドライフラワーを専用のオイルに浸し、ガラス瓶に閉じ込めたものを「ハーバリウム 」と呼んでいます。
オイルに浸すことで美しい花の色合いをお手入れ不要で長く鑑賞することができます。
光を採り込んで輝き、オイルの中でふわりと漂う花々が魅力です。
花はガラス瓶に入っているので、もちろん花粉が落ちる心配もなく、猫にも安全。
BASEでも販売しています
猫と花の危険な関係性を知らない方が意外と多く、少しでも多くの飼い主さんに知ってもらい、大好きな猫が安心して暮らせますように、そんな思いを込めてハーバリウムを製作しています。
花を贈りたいけど、猫を飼っている人には迷惑かな・・・と迷われている方にもオススメです。
どうかこれからも大切な猫ととずっと楽しく過ごしましょうね。