ハーバリウムはSDSがあれば空輸できる?入手方法や配送時の注意点は?

Pocket

ハーバリウムの販売をこれからはじめてみようという方、”SDS”ってご存知ですか?

ハーバリウムはオイルを使用した作品のため、販売等で作品を配送するときに気をつけないといけない点がいくつかあります。

配送時のことを色々と調べていると、そのうち目にすることになる”SDS”。

今回はそのSDSについてまとめました。

SDSとはどんなもの?

ハーバリウムの配送について詳しく調べてみると、どうやら基本的に空輸での配送は難しそう・・・。

ということは、千葉が拠点の私は、北海道や沖縄には空輸を使った配送ができない?!と戸惑った覚えがあります。

しかし、SDSを取得しておくと、空輸ができる可能性が高まるんです。

SDSとは、Safety Data Sheet(安全製品シート)のことで、化学製品を安全に取り扱うための情報が載っている文書を示します。

ハーバリウムオイルにも安全性の高いものには必ずSDSが存在しています。

このSDSには粘度・比重・引火点・流動点といったハーバリウムをつくる時に必要な情報が掲載されており、オイルの取り扱い説明書のようなものです。

どんなときに必要?

このSDSはどんなときに必要なのでしょうか。

実はこのSDSはハーバリウムオイルの輸送や販売時に提出を求められることがあるんです。

航空機持ち込み・空輸での配送時

プレゼントとして、またハーバリウムを販売している人など、遠方の方にハーバリウムを配送する機会があると思います。

ハーバリウムってオイルが入っているけど、機内持ち込みできるの?空輸は大丈夫?と心配になる方、いらっしゃると思います。

基本的にはハーバリウムオイルは陸か船便でも輸送となります。

ですが、どうしても機内持ち込み・空輸をしないといけない場合・・・わずかな可能性をかけて登場するのがSDS

このSDSには輸送上の注意が書かれています。

たとえば「輸送上の注意」という部分。

上の画像の中央箇所にある”航空法”の記載に”非危険物”とあります。

この“非危険物”ということは、法律的には、航空機への持ち込みはOKとなります。

作品を航空機に持ち込む(または空輸する)ときは使用したオイルのSDSを掲示すれば危険物でないことが証明できるのです。

ただ、安全性を証明はできるものの、最近では、液体のものを持ち込むことが非常に難しくなってきています。

そのため航空便で取り扱い拒否となる場合のほうが多いのです。

化粧水などですら決まりがありますもんね。

このご時世しょうがないのかもしれません・・・。

実際、大手小売店とメーカーでのやり取りで、ハーバリウム・フレグランスオイル等のオイルを使用した商品の納品については、空輸ではなく始めから陸か船での輸送としているところが多いようです。

たしかに、催事等で納期が決まってる場合など、止められてしまう可能性がある空輸を選ぶのはリスクがあると判断してのことだと思います。

特別な事情がないなら陸は船便での配送が安心ですが、どうしても空輸が必要なときは、ぜひSDSを取得したあと各運送会社にお問い合わせしてみてください。

ハーバリウムの配送についてまとめた記事もあるので、こちらも参考にしてみて下さいね。

ハーバリウムは北海道や沖縄に空輸できる?配送時の注意点や対策方法も

何はともあれ、SDSがあれば、少しでも空輸出来る可能性が高まるので、積極的に取得しておくと良いですね。

ワークショップ開催時

最近ではハンドメイド作品のイベントでも、主催者側にハーバリウムに関するSDSの提出を求める場合があるようです。

私も東急ハンズ等で大型ワークショップを開催させていただく機会があるのですが、SDSの掲示を求められたことはないものの、いつでも掲示できるように常備しています。

きっと掲示が必要な場合は事前にご連絡いただけるとは思いますが、万が一に備えてSDSを掲示できるようにしておくと安心ですね。

また、使用するオイルによっては危険物(第四類第四石油類)となる場合があります。

この場合、大量に貯蔵・大人数が集まる場所に持ち込みする場合は自治体への届け出や持ち込み申請が別途必要になることもあります。

自身が使用しているオイルが、危険物か非危険物かを把握しておくことも重要です。

オイルについてまとめた記事もありますので、ぜひご参考にしてください。

ハーバリウムオイルの成分や種類の違いは?流動パラフィンとシリコンオイルの選び方も

どうやって取得するの?

SDSを所持していたほうが良いということは、とりあえずわかったけど・・・どうやって入手すれば良いのでしょうか。

販売元にもよりますが、あらかじめホームページで公開してくれているところや、お問い合わせをすれば提供してくれるところがあります。

有名なところですと、山桂さんのオイルのSDSHPにすでに公開されており、誰でもダウンロードすることが出来ます。

山桂産業株式会社様のHPはこちら

またnecoto.hanato.で愛用のオイルでもある、パレス科学さんのハーバルデコラオイル。

こちらはパレス化学さんのお問い合わせフォームから依頼するとその日のうちにお返事をいただき、和文と英文の両方のSDSを送ってくださいました。

パレス科学株式会社様のHPはこちら

この他にも販売店が販売元から提供を受け、SDSを公開している資材販売のネットショップも見かけたことがあります。

SDSをもらうときは、販売元にお問い合わせしてみるのが一番早そうですね。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

キーワードは目にするものの、なかなか詳しいことが調べても出てこない”SDS”。

正しい知識を身につけておけば、信頼のおける作家さんとして、お客様も安心して作品を購入できると思います。

愛用のオイルを見つけたら、ぜひSDSを取得しておきましょう。