お洒落な雑貨屋さん・インテリアショップに行くと、必ずといっていいほど置いてあるハーバリウム。
ガラス瓶の中に色鮮やかなお花が漂い、光を取り込んできらりと輝くその姿についつい見とれてしまいます。
実はこのハーバリウムは、材料さえ揃えれば、簡単に作品を製作することができますよ。
今回はハーバリウムを作ってみたいと考えている方におすすめの実用書をご紹介いたします。
Contents
はじめに
このハーバリウムとは、もともと植物標本を意味したもの。押し花などの研究資料として使われていました。
最近ではプリザーブドフラワーやドライフラワーを専用のオイルに浸し、ガラス瓶に閉じ込めたものを「ハーバリウム 」と呼んでおり、オイルに浸すことで美しい花の色合いを、お手入れ不要で長く鑑賞することができるインテリアとして、人気が出てきています。
今回ご紹介する実用書は、私がハーバリウムのレッスンを受け、なんとなく作品を作り慣れてきた時、もっときれいにつくるにはどうしたら良いのだろうと試行錯誤していたときに読み学んだものたちから選びました。
今まで感覚でつくっていたものが、実はこういうことだったんだ!と答え合わせができ、この知識を最初から知っていたかったなぁと感動した覚えがあります。(あ、もちろんレッスンを受けていたときの先生も様々な知識を教えてくださいましたよ!!笑)
ハーバリウムをこれから始めるぞ!という初心者の方に非常にわかりやすい内容になっているのはもちろんのこと、作品を作り慣れてきた頃にもう一度じっくり読んでいただくと、新しい発見を見出せるのではと思います。
絶対持っておきたい1冊
「煌めくハーバリウム」 ハーバリウム普及推進委員会 日本文芸社
ハーバリウムの製作だけに特化した一冊。
ハーバリウムピアスやボタニカルキャンドル等の作り方を掲載している本もありますが、こちらの本はこのようなボタニカルアイテムの掲載はなく、みーーーっちりハーバリウムに向き合えます。
ボトルの紹介・基本の作り方など、初心者向けの内容から、空間静止技法・カラーオイルを使用した技法も掲載されており中級・上級者への足がかりにもなる一冊です。色彩についてや、SNS掲載用の写真の撮影の仕方なども掲載されており、バランスよくハーバリウムを学べます。
まずはこちらを一冊。その後自分の好みの作品が掲載されている本を購入することがおすすめです。
様々な手法を学べる1冊
「はじめてでも上手に作れる!ハーバリウムづくりの教科書」 平山りえ 世界文化社
こちらはハーバリウムの奥深さを学べる一冊。
冒頭に掲載されている必要な材料・オイル・花材ひとつひとつの紹介が非常にわかりやすく初心者の方にもおすすめです。
作品例のページは、基本的な内容はもちろんのこと「モスを使用して庭園風に」「花を編んでブーケ風に」「花材以外の材料をつかってユニークな作品に」など、アイデアや想像力をかきたてられます。
また、ワックス材料を使用した技法についてもわかりやすく掲載されており、通常の作り方では不可能なデザインを製作するヒントに。中級~上級者の方も手応えを感じる本です。
ボトルごとの作り方をしっかり学べる1冊
「美しく魅せるハーバリウム」 青山知美 日東書院
こちらの本の特徴は、ボトルの形状別という切り口で製作のポイント・レイアウトのコツを掲載しています。ボトルごとの製作手順が大変わかりやすく、初心者の方におすすめです。
またハーバリウムの掲載作品が非常に多く、使用花材や色の組み合わせがとても参考になります。
後半にはハーバリウムピアスやハーバリウムボールペンの製作方法も紹介されています。ピアスの作品例も多く、デザインもとても可愛らしいので、製作意欲をかきたてられます。
私はこの実用書を、ハーバリウム認定講師になり、みなさまにレッスンをさせていただくようになってから読みました。人に教える立場になって読んだ時に、こちらの本が一番かゆいところに手が届く本だなぁと思いました。
色や花の種類別に作品をイメージできる1冊
「ハーバリウムとボタニカルクラフト」 主婦と生活社
花材にドライフラワーを使用した作品例が多く、自然の風合いを活かしたナチュラルなデザインと華やかさを兼ね備えたデザインが特徴的な1冊です。
また作品の撮影シーンがひとつひとつお洒落で、この本を眺めているだけでも幸せな気分になります。私の中では写真集要素が盛りだくさんだったような・・・。
読み進めているとカラーをテーマにした作品例・花ごとをテーマにした作品例が紹介されており、他の本とは違った切り口の中で、インスピレーションが湧いてきそう。
ボタニカルキャンドルやワックスサシェなど、ドライフラワーを使用したハーバリウム以外のボタニカルアイテムも掲載されており、また新しい世界が広がります。
ハーバリウムがおすすめな理由
ハーバリウムが人気の理由として、色鮮やかな花の美しさを、お手入れ不要で長く楽しむことができるというところ。というのを冒頭でも述べてきましたが、
私がハーバリウムをおすすめしている一番のポイントがあるんです。
それは、「安全に」お花を楽しめる、ということ。
実はお部屋に生花を飾ることが、生活の中で危険になる事があるのをご存知でしょうか。
猫ちゃんと一緒に暮らしている方は、生花を飾っている場合、猫ちゃんが食べてしまったり、その花粉などが影響して最悪の場合死に至るケースもあるんです。
猫ちゃんと暮らしている方は、生花よりも、花材がガラス瓶に入っているハーバリウムのほうが安心して花のある生活を楽しめるのではないかと私は考えています。
私自身も、昔から花を飾ることが好きで、花は身近な存在でしたが、猫を保護したことがきっかけで、猫が口にしたら危ない花や観葉植物はすべて部屋から撤去してしまいました。
そんなときに出会ったのがハーバリウム。
生花を置くことは出来ないけれど、ガラス瓶にすべてを閉じ込める、このハーバリウムなら、部屋の中でささやかでも、花を楽しめそう!と思ったことがきっかけです。
フラワーギフトを贈りたいけど、生花は猫と暮らしている方には迷惑かな・・・と今まで躊躇していた方でも、このハーバリウムなら、心遣いが嬉しいフラワーギフトとなるはずです。
また猫と暮らしている方だけでなく・・・
・花粉が落ちないので花粉症の方にも
・衛生面などの理由で生花が禁止とされている病室にも
・お手入れ不要なので、毎日お仕事で忙しくされている方にも
どんな方でも、生活のそばに花があれば心が安らぎ癒される瞬間があると思います。
ハーバリウムは自身の生活や、プレゼントをお贈りするお相手の方の生活にそっと寄り添う、思いやりのフラワーアイテムとなるはずです。